2018年08月04日

「日本の借金ガー」は悪質なデマ

 こと日本の財政問題になると「日本の借金ガー」と嘆く人がまだまだ多くいて困ります。まあそれも無理ありません。なにしろ上は政府からほとんど全ての経済専門家と言われる人が口をそろえて日本国の財政状態は危機的だ、と烙印をを押しているのですから。皆が皆言っていることを信じるなという方が無理かもしれません。しかしこれは反日勢力の悪質なデマであることに一人でも多く気が付くべきです。その手口を明らかにします。

いうまでもなく債権とは一定の行為を請求する権利です。債務はその反対でその請求に応ずる義務をいいます。仮に個人や会社の間で100万円の貸し借りがあった場合、借り手の債務を借金といいます。なぜなら100万円は必ず返さなければならない債務だからです。

さて戦後完全な破産状態から出発した日本国(日銀と政府は実質的に一体なのでまとめて国と言います)は貨幣を発行しました。仮に100万円の新札を発行したとしたらその100万円は国の債務と記録されます。日本の経済が復興するにつれ新しい富(モノとサービス)が生産されそれを円滑に消費、回転させるために必要な貨幣の量が増えていきます。つまり日本経済の発展とともに国の債務は増え続けていきます。政府は国債を発行してそれを民間に売り出すか自分(日銀)で引き受けて予算に必要なカネを確保する決まりになっているので紙幣発行残高という債務と国債という国の債務は膨張していきます。

日本国の現在の1200兆円の債務はこうして積み上がりました。今それに対して日本の上から下まで何とかしなければ大変だと騒いでいます。考えて下さい。この債務を返すとは一体どういうことなのでしょう。国の帳簿から紙幣発行の度に記録された債務残高を消すとは、市場に出回っている全紙幣を回収して焼却炉で燃やしてしまうことを意味します。そんなことを誰が望むでしょう。

複式簿記なしで経済取引を正確に記録できません。売り手と買い手、貸し手と借り手、モノとサービスの交換、すべての経済取引は2面性を有します。2面性をもった取引は複式簿記でしか記録できません。複式簿記では取引を左右に並べて原因と結果を対比させます。国が100万円の紙幣を発行するとき(左)現金100万円(右)発行紙幣100万円と記録します。発行紙幣100万円は債務になります。その100万円を使って100万円の道路を建設した場合(左)道路100万円(右)現金100万円となり、現金は民間に移ります。その工事を請けた建設会社の帳簿は例えば(左)現金100万円(右)資材50万円、利益50万円となります。1200兆円とはこうして個々の取引の気の遠くなるような繰り返しの結果今あるバランスシートの右側の数字です。デマの手口①はバランスシートの右側だけ見せる、というやり方です。つまり原因がなく結果だけ見せるのです。途方もないウソを平気でついています。取引には2面性があり右側に結果があるなら必ず左側に原因がなければなりません。日本の借金ガーを唱える勢力は決して左側に触れません。左側に何があるでしょう。それはインフラであり、モノやカネその他諸々の価値のある富です。つまり一人一人の日本人が創り出した富です。実体は右側の厖大な債務に対応する巨大な富が左側にあるということです。何が問題で悩むことなどありましょう。1200兆円の債務はむしろ日本国民の誇るべき数字に違いありません。そうでないというなら質問に答えてください。国の債務ゼロの日本とはどういう国なのか?答えは物々交換の原始経済社会以外ありません。

もしあなたに文才があり原稿用紙1枚1万円の原稿料がもらえるとしましょう。まとまったお金が必要になって原稿用紙10枚分と交換できるクーポン券と10万円を出版社と交換したとします。あなたのバランスシートは(左)10万円(右)発行クーポン券10万円になります。さて右側の債務10万円はあなたにとって借金でしょうか? 違いますね。なぜなら10万円の債務はあなたの裁量でいつでも返すことができるからです。あなたがサラ金から10万円を借金した場合と明らかに違います。デマの手口②は故意に自分の裁量で返せる債務と返せない債務も混ぜこぜにします。

ギリシャやイタリアなどEUの加盟国の財政問題と日本のそれとを区別しない人がいます。菅前首相は日本の政府債務のGDP比率はギリシャより酷いと言いました。ギリシャと日本との違いはギリシャの債務は非自国通貨のユーロ建てあるのに日本は自国通貨建て債務であるということ。これが決定的な違いです。そのためギリシャの債務は文字通り借金であって返済期限に必ず返済通貨を手当てして返さなければなりません。自国の裁量で処置できません。一方日本の場合はほとんど全て自国通貨建て債務です。なのでいつでも通貨を発行して返すことができます。あなたが10万円の債務を原稿10枚出版社に渡して返済するのと同じ。いつでも自己裁量で債務を返済することができます。自国建て国債しか発行していないのは世界で4国のみ。米国、英国、スイスそして日本と言われています。

安倍政権はデフレ脱却と財政健全化を課題としています。それについて多くの国民は、それはそうだね、と考えているようです。しかし二つの課題とも見当違いもはなはだしいです。日本の財政は健全そのもので何の問題もないことは既に述べました。もう1つのデフレ脱却は必要ですが方法論が間違えています。デフレとは通貨の交換対象であるモノやサービスに比べて通貨が少ないことまたは通貨に比して実体価値であるモノやサービスが多く市場にあることを意味します。。逆の場合はインフレでどちらの経済が好ましいか説明を要しません。インフレであるなら政府はおカネを使えませんがデフレなら必要な施策におカネを使えます。明らかに恵まれた状況です。もし政府が本腰になって日本の弱いところを補強するための事業におカネを使えば自然とデフレから脱却できるに違いありません。安全保障と防災それに少子化対策におカネを使うべきなのは明らかです。万が一デフレ脱却できなくてもそれはそれで問題ないでしょう。国の弱点を補強する事業におカネを使う方がデフレ脱却より重要だからです。本来日本の国益を第一に考えるなら当たり前に実行することです。なのに現政府の動きは鈍い。アメリカのトランプさんと大違いです。日本の国益をないがしろにするぐらいなら政権にしがみつくなと言いたい気持ちです。大体単式簿記(=大福帳)を採用している先進国など日本以外1つもないのに未だに改めようとしない、複式簿記を採用して困ることなど1つもないのに(困るとすれば誤魔化しにくくなるだけ)この一事すらできないで何ができるの?。

posted by woodhome at 14:08| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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