2016年12月20日

安倍首相、いい子ぶって日露交渉失敗

今回のプーチン大統領の訪日による日露交渉は日本にとって得るものない結果に終わりました。むしろ最悪な結果にならなかったことをを善しとすべきかも知れません。最悪な結果とは領土問題をうやむやにして平和条約を結ぶ方向性で合意することです。

北方領土の解決に向けて今までとは異なる、新しい発想によるアプローチ、というような意味のことを安倍首相は盛んに口にしていました。この発言に私はかねがね不安を抱いておりました。従来の日本の立場は4島の一括返還であり、これが古い発想だとすると、新しい発想とは4島の一括返還にこだわらないことを意味するからです。

安倍さんは領土問題を一体何と心得ているのでしょう?領土とはいうまでもなくその国の法律が及ぶ地理的な範囲をいいます。それをはっきりさせなければ社会は活動できません。今回3000億円の経済協力を進めていくことで両国は一致したとのことですが、その経済協力はどちらの法律の下で行われるのでしょう?ロシアの法律ですか?日本の法律ですか?両方の法律ということはあり得ません。どちらか一方でなければなりません。新しいアプローチであれ何であれ4島においてどちらの法律を適用するかを決めなければ何もできません。3000億円の経済協力はおそらくうまくいかないと思います。どちらの法律が適用されるか不明なまま経済活動はできませんから。

さて今回の日露の領土交渉が急に頓挫したのは11月初旬に訪露した谷内安全保障局長の発言に原因がある、との記事がMSNネットニュースに載っておりました。http://www.msn.com/ja-jp/news/other/
以下引用
12月7日、読売新聞と日本テレビのインタビューに応じたプーチン氏は「日本の友人たちが、(1956年に署名され、歯舞、色丹の2島引き渡しについて書かれている)日ソ共同宣言の枠組みの中にとどまっているとは言えない」と語った。安倍首相が依然として4島を求めており、それでは話し合いに応じられない、という考えを示唆していると言ってよいだろう。
 プーチン氏が態度を急に硬化させたのは明らかだ。そのきっかけになったとみられるのが、11月上旬に訪ロした谷内正太郎・国家安全保障局長の発言だ。複数の関係者によると、ロシア側から、将来日本に歯舞、色丹を引き渡した場合「米軍が基地を置くか」と聞かれて、「可能性はある」と答えたという。
 これは、プーチン氏にとってはまったく容認できない見解だ。ロシアが渡した領土に米軍が基地など置こうものなら、プーチン氏のメンツは丸つぶれだ。
 プーチン氏は大統領に就任直後、2000年9月に訪日した際、当時の森喜朗首相にも米軍基地が置かれる可能性について尋ねている。それほど気になる問題なのだ。ちなみに、このとき森氏は「そんなことは絶対にないよ」と答えていた。
以上引用終わり
朝日新聞モスクワ支局長の記事が元だそうです。真偽の程はわかりません。以下はもし本当とした場合の話です。谷内さんは外務省の最高位まで上りつめた方ですが優秀官僚の大弱点を見る思いがします。この方は性格が良い方なのでしょう。性格の良い人は友達として最良ですが百戦錬磨が相手の外交交渉に向いていません。返還後米軍を配置することはないか?と聞かれて「可能性はある」と答えました。そういう可能性はあるでしょう。ですからそう答えました。察するところこの方はロシアに対しても自分はウソをつかない信頼できる人物だと思われたいのでしょう。しかし相手を選んでください。相手はロシアです。ウソつきで悪賢いロシアなのです。ここは森前首相のように「断じてない」と答えるべきなのです。その発言が将来ウソだとなってもいくらでもいいわけできるのですから。国益のためのウソは許されると割り切るべきでしょう。

今回の日露交渉でプーチン氏に領土問題なぞ存在しない、といわれ不愉快な顔が出来ず、反論1つできないようでは安倍さんもヤキが回った感じがします。安倍さんも谷内さんもいい子ぶりたい気持ちが抑えられません。それでは悪賢いロシアとの領土交渉はうまく進むはずがありません。

ブログ主は日本がロシアの千島全島の不法占拠をしつっこく非難していくべきだと考えます。ロシアが拒否してもかまいません。日本はロシアに何も与えません。その状況が続いて困るのはどちらですか? 日本ではありません。日本が領土問題を事実上棚上げにして経済協力をして困るのはどちらですか?ロシアではありません。日本です。70年この問題が解決しない、とても困難な問題である安倍さんは言いますが解決しなくてもロシアが困らないように日本がしてきたのです。そして今回従来と全く同じ手法でロシアが解決しなくても困らないようにしようとしているのです。一体これのどこが新しいアプローチなのでしょう。
posted by woodhome at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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