2013年10月05日

政府債務は借金ではなく膨大な日本の富を造り出した投資残高である

安倍首相は10月1日消費税の増税を決断しました。
会見では経済の2大目標ともいうべき財政再建とデフレの克服を同時に達成するために決断したと言われました。
おそらく財務省や経済ブレーンの意向なのでしょう。
わたしは消費税の増税ということよりもその説明に違和感を覚えます。

国の経済目標を取り違えていませんか、と言いたいです。
国の経済目標は何でしょう?
簡単にいえば国を富ますことでしかありません。
まかり間違っても国の財政健全化ではありません。
国(国民)が富まないで国の財政が黒字でも全く意味ないからです。
国の財政の健全性などもともと重要な経済目標ではあり得ません。

企業や個人の場合は入るものを計って出るものを抑えるのは常識です。
でなければ借金に苦しむことになります。
個人や企業の財務については収入と支出がバランスしていなければならない。
当たり前です。
しかしそれは国の財政については当たり前ではありません。

ウィンウィンの取引関係というのは理想です。
しかしいつもそのようにはなりません。
むしろゼロサム関係のほうが多いです。
今国には政府と民間の2つのサイフがあるとしましょう。
長期的には2つのサイフが共に増えることはありえます。
しかし多くの場合は一方のサイフが増えれば他方のサイフが減るというゼロサム関係にあります。
政府と民間が共にサイフの中味を守ろうとするとどうなるか?
景気が悪くても政府は何もしません。
税収の減少にあわせて支出を減らすか支出を減らさず増税して税収を確保しようとします。

景気の悪化=モノが売れない

会社が儲からない

従業員を減らす

モノを買う人が減る

ますますモノが売れない

何もなければこの循環は断ち切れません。

この循環で最も困ることは何ですか?
デフレになることではありません。
最も困ることは失業者の増大です。
失業した個人は大変な不幸に苦しみます。
それが困るというのではありません。
ここでは純経済的にモノを考えます。
失業者が増えると国の富を増やす担い手が減ってしまうことが困るのです。
富は人なくして生まれません。
富と創造する担い手が減るということは国の富を増やす道具を失うということです。
最初の設問に戻ると経済目標は富を増やすところにあります。
したがって最も重要な経済政策は失業の防止です。
デフレからの脱却でもなく、いわんや財政健全化でもありません。
増税か否かの決断には失業の防止の観点からの理由ずけが最も重要であるべきだったと思います。

富を創造する担い手を減らさないためには国は支出を増やして仕事を与えなければなりません。
そのための支出は富を造り出すための投資です。
その投資は担い手が生み出す富によって担保されています。
日本はこの原理をよく理解してこれまで経済を上手に運営してきました。
立派な功績です。
であるのに今頃ヨーロッパのいうことなどをなぜ気にするのでしょう。
どう考えても財政健全化を優先して高い失業率を放置するヨーロッパの経済政策に学ぶべきことなどありません。
富を造る担い手を失ったまま国が必要な投資をしないでどうするのでしょう。

過去の財政の赤字が累積して現在日本にはGDPの2倍の債務があります。
しかしそれは富を生み出すための投資だったのです。
それを借金というからおかしくなるのです。
日本の国全体としてみれば投資残高が政府債務として帳簿に記録され同時にその果実としての膨大な富が民間に貯蔵されている、
日本はそういう状態であるとわたしは確信しています。





posted by woodhome at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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